ケニアコーヒーの特徴と魅力
コーヒー好きなら一度はどこかで飲んだことがあるのではないでしょうか。
ケニアコーヒーの特徴と魅力は何でしょうか?
この記事では、ケニアコーヒーの味わいや品種、産地などについて解説します。
ケニアコーヒーの味わい
ケニアコーヒーの味わいは、総合的には柑橘系やベリー系を思わせるさわやかで明るい酸味が特徴的です。
この酸味は、標高1500m~2000mの高地で栽培されたコーヒー豆によるものです。
高地では、低地よりも時間をかけてゆっくりとコーヒーが熟成し、糖度が増します。
また、昼夜の寒暖差も大きくなるため、コーヒーの実が引き締まり、美味しさが凝縮されると言われています。
ケニアコーヒーは、焙煎度によっても味が変わります。
浅煎りでは、酸味が前面に出てきて、まるでフルーツジュースのような風味になります。
深煎りでは、酸味がほどよく抑えられ、力強い苦味やコク、優しい甘みが出てきます。
ケニアの個性を楽しむなら、浅煎りか深煎りか両極端が良いと思います。
しかしながら、ケニアの浅煎りは酸味が前面に出てくる分、あまりコーヒーを普段飲まれない方などが初めて口にした場合はとても驚くかもしれません。
「酸っぱ!!」と思う方や、「え!!これコーヒーなの?」という感想が出てくるかもしれませんね。
コーヒーをあまり飲まれない方や、缶コーヒーや深煎りコーヒーの味わいに慣れていると、もしかすると抵抗感が出てくるかもしれません。
ケニアコーヒーの品種
ケニアで栽培されるコーヒー豆の大部分は アラビカ種 です。
アラビカ種は高品質な品種として知られていますが、ケニアには特有の品種があります。
それが SL種 です。
SLとは、ケニアのナイロビでコーヒーを研究していた機関「スコット研究所 (Scott Laboratories)」の頭文字から取られたものです。
SL種の中でも代表的なものは SL28 と SL34 です。
これらはブルボン種から選ばれた品種で、干ばつに強く、柑橘系のフレーバーと酸味、コクのバランスが良いです。
しかし、病気に弱いという欠点も持ち合わせています。
それ以外の品種では、病気に強く品質も高い品種として ルイル11 や バティアン という品種もあります。
ルイル11はSL種とカティモール種を交配させたハイブリッド種で、優しい酸味と苦みが特徴的です。
バティアンは2010年に誕生した新しい品種で、SL28と同等のフレーバーがあると言われ、将来的に素晴らしいコーヒーになると言われています。
ケニアコーヒーの産地
ケニアは東アフリカに位置する国で、エチオピアの隣国です。
ケニアでは、国土の西部や中央部にある山岳地帯でコーヒーが栽培されています。
参照:ビジュアルスペシャルティコーヒー大辞典 ジェームズ・ホフマン著
主な産地は以下の通りです。
- キリニヤガ:キリニヤガ山の麓にある産地で、高品質なコーヒーが多く生産されます。酸味と甘みのバランスが良く、花や果物のような香りがあります。
- エンブ:キリニヤガと隣接する産地で、キリニヤガと似た特徴を持ちます。酸味はやや強めで、コクもあります。
- ニエリ:エンブと隣接する産地で、酸味と苦味のバランスが良く、スパイシーな風味があります。
- ルイル:ルイル山脈にある産地で、ルイル11やバティアンなどの新しい品種が栽培されています。酸味と苦味のバランスが良く、コクもあります。
- チカ:ナイロビから南西に約100km離れた産地で、酸味と苦味のバランスが良く、コクもあります。
- メルー:ナイロビから北東に約100km離れた産地で、酸味と苦味のバランスが良く、コクもあります。
ケニアコーヒーがまずくなる主な原因
焙煎方法の問題
ケニアコーヒーは、焙煎度合いによって味が大きく変わる コーヒーです。
しかし、焙煎度合いが不適切だとケニアコーヒーの美味しさを損なってしまいます。
浅煎りが過ぎると、酸味が強すぎてえぐみを感じるような味になります。
深煎りが過ぎれば、苦味や焦げ味が強すぎて甘みや香りが失われます。
保存方法の問題
もちろんの話ですがコーヒーは、保存方法にも注意しなければなりません。
コーヒー豆は空気や光・温度・湿度に影響されやすく、鮮度や香りが低下します。
特に粉にしたコーヒーは表面積が増えて酸化しやすく、劣化が早くなります。
また、冷蔵庫で保存する場合は結露や臭いの移りが気になることもあります 。
ケニアコーヒーをおいしく飲むための改善策
ケニアコーヒーは美味しいコーヒーですが、その美味しさを引き出すためにはいくつかのポイントがあります。
ここでは、焙煎度合いや豆の選び方、抽出温度や時間、保存方法などについて紹介します。
- 焙煎度合いや豆の選び方に注意する
- 抽出温度や時間を調整する
- 空気に触れないように密閉保存する
焙煎度合いや豆の選び方に注意する
前半部分でもお話しましたが、ケニアコーヒーは焙煎度合いによっても味が変わります。
浅煎りでは酸味が強くなりますが、深煎りでは苦味やコクが強くなります。
自分の好みに合わせて焙煎度合いを選ぶことが大切です。
また、豆の選び方も重要です。
ケニアでは豆のサイズや形状によって等級(格付け)が決まります。
一般的には AA と AB が高品質な豆とされています。
これらはサイズが大きく、風味も豊かです。
ただし、等級だけで判断するのではなく、品種や産地なども考慮することがおすすめです。
抽出温度や時間を調整する
ケニアコーヒーは抽出温度や時間に敏感なので、適切な温度と時間で抽出する ことが重要です。
抽出温度は 90℃~95℃ がおすすめです。
これより高いと苦味やえぐみが強くなりますが、これより低いと酸味がより強調される味わいになるでしょう。
お湯の温度と味わいの変化については、「ドリップコーヒー3要素「お湯の温度」「抽出時間」「粉のサイズ」について」の記事で詳しく解説しています。
空気に触れないように密閉保存する
コーヒーは、保存方法にも注意しなければなりません。
コーヒー豆は空気や光・温度・湿度に影響されやすく、鮮度や香りが低下します。
特に 粉にしたコーヒーは表面積が増えて酸化しやすく劣化が早くなります。
また、冷蔵庫で保存する場合は結露や臭いの移りが気になることもあります。
空気にあまり触れないように密閉保存することが必要です。
空気や光・温度・湿度に影響されると鮮度や香りが低下します。
特に粉にしたコーヒーは酸化しやすいので、使い切れる量だけ挽いて、残りは豆のまま保存しましょう。
また、冷蔵庫で保存する場合は、常温に戻してから開封することで結露を防ぎましょう。
冷蔵庫内の臭いを吸収しないように、しっかりと密閉した容器に入れましょう。
まとめ
ケニアコーヒーをおいしく飲むための改善策を紹介しました。
ケニアコーヒーは、世界中で高い評価を得ているコーヒーの一つです。
その美味しさを引き出すためには、少し工夫が必要です。
色々な方法を試していただいて、ぜひケニアコーヒーの魅力を堪能してください。
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