今日は地中海クルーズにできる限り安く行くために必要な知識を紹介します。
・ベストシーズンとオフシーズンの間(10月~11月、3月~4月)を狙っていこう。
・乗船する港と国際空港が近い方が移動費も宿泊費もかからず経済的。
・飛行機は現地に朝到着する便を選んで、その日そのまま船に乗船しよう。
前提条件
- カジュアル客船をターゲットとする。
- 世界一周クルーズなどではない1週間2週間程度のクルーズがターゲット。
- 地中海の中でも西地中海を前提とし、エーゲ海やアドリア海は含まない。
- 個人またはツアーで参加はご自由に。
今回考えるにあたって、旅行商品は本当に多岐に渡り条件がどんどん細分化されてしまうため、前提条件を上記としています。
因みにカジュアル客船は、プレミアム客船・ラグジュアリー客船と比べ、比較的安くなる理由が随所にあります。
そのひとつが「定点クルーズをする」ということ。
カジュアルやプレミアムなどの言葉が分からない人は「【図解】クルーズのランク(種類)とマーケットについて」の記事を参考にしてください。
この記事では、MSCクルーズさんを参考にさせていただきます。
下記の図はMSCの公式サイトより参照させていただいたMSCワールドエウローパの地中海定点クルーズです。
上が2023年11月のクルーズ。下が2023年6月のクルーズです。
まず上の図の①を見てください。乗船港は「BCN」つまりバルセロナです。
期間は「8日、7泊」とあります。
つまり1週間でちょうど最初の同じ港に戻ってくるということです。それを繰り返します。
いわゆるこれが定点クルーズです。
カジュアル客船は近年大型化傾向にあり、365日大量の乗船客をさばかねばなりません。
それに最も効率的に応えるのが定点クルーズです。
一方でプレミアム客船やラグジュアリー客船は、船会社にもよりますが、数か月単位なので母港に戻ってくることはあるものの、一本モノに近い航路で1年間を循環させます。
なのでその航路に参加したいと思ったらその日しかない、というプライオリティがあり航路を探すのが楽しいものです。
次に上の図の②をみてください。
オレンジの行に日にちが入っていますが、ちょうど1週間刻みで出発日が設定されていることが分かります。
次に③を見てください。
最安料金が書かれています。
11月の最安は669ドル、6月の最安は1469ドルです。
ちなみにMSCさんはドル建てです。
これに別途ポートチャージ220ドルとチップが必要になります。
季節によって2倍以上料金が違うのが分かりますでしょうか。
【結論】できる限り安く行くために考えること
- 季節を選ぶ
- 乗船する港を選ぶ(定点クルーズでも旅行会社によって乗船する港が異なる場合がある)
- 航空会社を選ぶ
季節を選ぶ
今ご紹介したように、船の運賃はとても水物です。
混み具合によっても変動します。
地中海クルーズであればベストシーズンは5月~10月。11月~3月はオフシーズンになります。
欧米ではクルーズの旅行自体が大変人気なのでとても取り合いになります。
恐らくこのどこかの日程に仮に乗船したとしても日本人は数十人乗っているかいないかでしょう。
それ以外は殆どヨーロッパの方ということになります。
これはクルーズに越したことではありませんが、安く行きたいならばまずはオフシーズンを狙うこと。
地中海クルーズであれば私の個人的見解ですが、たしかに5月6月のシーズンが良いと言えば良いですが、10月~11月と3月~4月であれば十分楽しむことができます。
それ以外の時期ですと荒天などで港に着岸できない、ということが時々起きます。
フライ&クルーズの場合は、ここに更に飛行機のシーズナリティによっても料金差が生まれますので、やはりベストシーズンとオフシーズンの料金差はすごい差になってきます。
ひとつオフシーズンのデメリットを言うならば、寄港地(陸)の気候という異なりますが、それを最大限配慮し、十分楽しめる時期というのが、10月~11月と3月~4月となります。
乗船する港を選ぶ(定点クルーズでも旅行会社によって乗船する港が異なる場合がある)
同じ航路のクルーズでも旅行会社が仕入れる段階で、乗船する港を選ぶことができる場合があります。
今回上記でお見せした航路で考えるならば、バルセロナ・マルセイユ・ジェノバ・ナポリの4つの港からの乗船、というのが考えられます。
しかしながらマルセイユとナポリの街は日本から最寄りの空港への飛行機の路線が他と比べると細い(少ない)ため、この2つの街での乗船は旅行会社が仕入れたがらないでしょう。
結果残るのはバルセロナとジェノバの2つです。
この2つが残ればよりお値打ちに乗船できるのはバルセロナの可能性が高くなります。
クルーズ旅行は勿論港に寄ることが目的です。
その港は古代より多くの先人たちによって築かれた貿易と経済発展の歴史の証でもあります。
その港が、飛行機の玄関口でもある空港といかに近いかがお値打ちに乗ることができる打率を上げるんです。
バルセロナ港→バルセロナ空港:車で片道約20分
ジェノバ港→ミラノ・マルペンサ空港:車で片道約2時間10分
所詮2時間程度しか変わらないじゃないか、と思ったそこの君。違います。
ここに飛行機の選び方が重要になります。
航空会社を選ぶ
一般的にクルーズ船に乗船したい場合、お昼頃には港に到着をしたいものです。
国際空港に到着すると入国審査や税関なども通過したり、個人で行くにしてもツアーで行くにしても港までほぼ間違いなく車で行かないといけません。
そう考えると、安くクルーズ船に乗るためには、早朝または朝その最寄りの国際空港に到着をして、(観光をして)港にそのまま行くというのが、市内ホテルでの宿泊もなく一番経済的です。
また個人で行かれる場合船会社が主催するバスが空港から港に出ている場合があるのでそれに乗ればもっと経済的です。
まとめ
この考え方は、地中海以外でも通用します。
できる限り港とその近くのハブ空港が近く、アジア系の航空会社または、欧米系列の航空会社で日本を夜に出発する飛行機で飛べば、ヨーロッパは朝到着することが多くなります。
乗船する港というのは(今回であればバルセロナやジェノバ)、寄港地ではないので余分に時間を取らなければ観光ができません。
ですので、朝現地へ到着する便であれば、そのまま観光を午前中観光地が空いてる時間に済ませて乗船できるのでおすすめの行程になります。
日本発着クルーズとフライ&クルーズの大きな壁はここの料金の差にあると思います。
日本発着クルーズはおうちの近くの港から乗船できるからもちろん船代だけで済む場合が多いけど、フライ&クルーズはそうも行かないです。
もし旅行会社のツアーの中でクルーズを選ぶ場合は、こういった点に注意して商品を選んでいただくと少しでも安いツアーに参加することができるかもしれません。
この記事が皆さんの参考になれば跳んで喜びます。
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